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あなたは、こんな思いが強くありませんか?
そう思うあなたは、とても優しい人であり、善意をもって行動することは、けっして悪いことではありません。
しかし、良かれと思って行動することが、実は相手をダメにしているかもしれません。
あなたの善意が相手の成長を妨げたり、問題をかえって悪化させる原因になることがあるのです。
「イネイブラー」という言葉を聞いたことがありますか?
イネイブラーは、相手を助けたいと考えるあまり、相手の問題行動や依存を助長してしまう人を指します。
私は、生きづらさに悩み、心理学を学んだことによって、自分がイネイブラーになっていることに気がつきました。
この記事では、この「良かれと思って」行動する心理が引き起こす、問題と対処法を解説します。
イネイブラーの特徴や心理、対処法を理解することによって、あなたも無理をしない人間関係を築くことができるでしょう!
ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。
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良かれと思って行動する人「イネイブラー」とは?
イネイブラーとは?
「イネイブラー(Enabler)」とは、他者の問題行動や依存状態を無意識に助長する人のことを指します。
アルコール依存症やギャンブル依存症、ひきこもりの子どもなどの家族を持つ人が、その人の行動を支え続けてしまうことで、問題を悪化させるケースが典型的です。
イネイブラーは「相手のため」と考えて行動していますが、その結果、
ことがあります。
どのような人がイネイブラーになりやすいのか?
イネイブラーになりやすい人には、いくつかの共通する特徴があります。
まず、他者に対して強い責任感を持つ人や、他人を喜ばせることに価値を見出す人があげられます。
また、自己犠牲的な性格や共依存傾向が強い人も、相手を支えすぎてしまう傾向があります。
こうした人々は、自分の行動が相手にあたえる長期的な影響を考えるよりも、短期的な安心感や満足感を優先しがちです。
良かれと思って行動する人の特徴
イネイブラーは、相手を助けることに強い意欲を持つ一方で、その行動が、結果的に相手の成長や自立を妨げることが多いです。
ここでは、イネイブラーの特徴的な行動パターンについて解説します。
相手の問題行動をカバーする
イネイブラーの特徴的な行動の一つに、相手が引き起こした問題の尻ぬぐいをすることがあげられます。
相手が金銭トラブルをおこした場合、イネイブラーは相手の借金を肩代わりしたり、金銭的な援助を繰り返したりします。
相手の行動に対して、
ことも少なくありません。
このようにして相手の問題の後始末をすることで、相手は、
といった問題をかかえます。
イネイブラーは「これが相手のためになる」と信じて行動しますが、実際には相手の責任感や自己管理能力の欠如を助長していることが多いです。
結果的には、相手もイネイブラー自身も困難な状況におちいる可能性が高まります。
相手の問題行動を見て見ぬふりをする
イネイブラーは、相手が問題行動をおこしても、あえて見て見ぬふりをする傾向があります。
これは、
といった不安からくるものです。
相手が責任を負うべきことを黙認することで、相手の問題行動が継続しやすい環境をつくりだします。
見て見ぬふりをすることで、
ので、周囲にも悪影響をおよぼすことが多いです。
また、イネイブラー自身も「なにも言えない状況」によるストレスをかかえることになり、精神的な負担が積み重なってしまうケースがみられます。
必要以上に相手の世話をする
イネイブラーは、相手の自立を助けるどころか、必要以上に相手の世話を焼いてしまう傾向があります。
たとえば、
といった行動があげられます。
相手の全てのニーズに応えようとすることで、相手の成長や自立心を損なう結果となりがちです。
イネイブラーは相手のために尽くすことで、
ことが多いため、相手の依存を助長する行動に気づきにくいことが多いです。
結果として、相手が一人で解決できるはずの問題に対しても、つねに手を出してしまい、相手の自立を阻む要因となります。
相手の問題を否定して軽くあつかう
イネイブラーには、相手がかかえる問題を否定したり軽視したりする行動がみられます。
これは、相手の問題に対して、
などと、自分に言い聞かせている場合が多く、相手の問題を真正面から受け止めずに済ませようとする態度です。
イネイブラーは、相手の問題に対して真正面から向き合うことを避ける理由として、相手の問題が自分の負担となることへの恐れがあります。
問題を指摘したり相手に自覚をうながすと、相手が自分に反発したり不機嫌になる可能性があり、それを避けようとするため、つい問題を軽くあつかってしまうのです。
こうした態度は、相手が、
といった状態になり、かえって相手の成長や自立を妨げる原因となります。
自分を犠牲にしてまで相手を助ける
イネイブラーは「相手のために」と考え、自分の生活や健康を犠牲にしてまで相手を助けることが多くみられます。
たとえば、相手が困っているときに、
といったことがあります。
これは、相手のニーズを最優先する一方で、自分自身のことをおろそかにしがちです。
自己犠牲的な行動を続けることで、イネイブラーはストレスや疲労が蓄積し、最終的には心身に負担をかかえる結果となります。
また、こうした行動は相手にとっても、
という依存心を育ててしまうため、どちらにとっても健全ではない関係が続いてしまう可能性が高まります。
相手と共依存の関係になっている
イネイブラーは、自己愛の強い人と共依存関係におちいりやすい傾向があります。
共依存の関係は、恋人や夫婦だけではなく、親子関係や友人関係でもおこります。
自己愛の強い人は、
などの自己中心的な特徴があり、他者からの助けに依存しがちです。
一方、イネイブラーは、
などの特徴があり、自然と相手の欲求に応えようとします。
自己愛の強い人は、わざと思いやりのある優しい人を利用しようとしてきます。
彼らは、被害者のように演じ、周りに同情を誘うのが上手なので、イネイブラーは都合のいいターゲットになってしまうのです。
共依存関係が成立すると、自己愛の強い人は、イネイブラーを自分の都合のいいように操作するようになります。
こちらの記事↓では、イネイブラーと共依存関係になりやすい「自己愛さん」について詳しく解説しています。
良かれと思って行動する人の心理
イネイブラーの行動の背後には、「相手を助けたい」「支えたい」という思いが強く根付いています。
これは、幼少期の体験や、過去の人間関係に由来していることが多いです。
ここでは、その具体例をあげて説明します。
複雑な家庭環境で育った
イネイブラーになりやすい人の多くは、幼少期に家族の問題に巻きこまれやすい環境にいたことが多いです。
たとえば、
などの場合、子どもながらに家族を助ける責任を感じることがあります。
こうした経験があると、
といった思いが強くなり、他者に対して必要以上にサポートしようとします。
こちらの記事↓では、特に家族の問題をかかえこみやすい長女のつらさについて、詳しく解説しております。
「いい人」でいることを求められてきた
親や周囲から、
「いい子でいること」
を期待され続けてきた人は、他人の期待に応えたり、周囲に役立つことで認められようとする傾向が強まります。
こうした背景から、他者に対して無理にでもサポートを続けることで、自分の価値や存在意義を感じやすくなります。
結果として、相手が依存するような状況になっても、自分の責任だと考え、離れることが難しくなります。
自己肯定感が低く、人からの感謝を求める
過去に、人から褒められる機会が少なく、自己肯定感が低い人も、イネイブラーになりやすい傾向があります。
自分のサポートに対して、相手から感謝や承認をうけることで、自分に価値があると感じられるため、助けすぎてしまうのです。
相手が頼ってくる状況を、
「自分が必要とされている証」
と考えるため、問題を解決することよりも相手を支え続けることに重点を置くようになります。
他人の問題を引き受けることが習慣化している
幼い頃から、家族や友人の問題を肩代わりしてきた経験があると、他人の問題に介入することがあたり前の行動として身についてしまいます。
他人の問題を見過ごすことに、
ため、問題に深入りしがちです。
結果として、周囲から「頼りになる人」と思われることが多くなり、それがさらにイネイブラーとしての行動を強める原因にもなります。
実は相手をダメにする「イネイブラー」からの抜け出し方
イネイブラーにならないためには、相手の自立をうながしつつ、健全な距離感を保つことが大切です。
ここでは、イネイブラーとしての行動を避け、相手の成長を支援することができる方法を紹介します。
自己認識を深める
なぜ、自分が相手の問題に深く関わりたいのか、その動機を見つめ直すことが大切です。
もしかしたら、過去の経験や自分の価値観が影響しているかもしれません。
自分の行動が、相手にどのような影響をあたえるのかを理解することで、イネイブラーとしての行動を少しずつ見直していけます。
相手の成長を見守る姿勢をもつ
相手が困難に直面しているとき、「助けたい」という気持ちは自然なものですが、つねにサポートする必要はありません。
ときには、相手が自分で問題を解決するために、試行錯誤する機会をあたえることが大切です。
相手が失敗するかもしれない状況で見守るのむずかしいかもしれませんが、それこそが相手の成長につながるのです。
良かれと思って行動する前に「相手のためになるか」を考える
なにかをしてあげる前に、それが本当に相手のためになるかどうかを冷静に考えましょう。
相手の問題を解決してあげるのではなく、その解決方法を一緒に考えることが大切です。
相手の自立心を育てるサポートをしてあげましょう。
また、自分の行動が相手の依存を助長しないかどうか、慎重に見極める姿勢が求められます。
境界線を設定する
イネイブラーから抜け出すには、相手との健全な境界線を設定することが欠かせません。
相手の問題や課題に対して、自分がどこまで関わるかを明確にしましょう。
自分の生活や精神的な健康を最優先に考える習慣をつけることが大切です。
適切な境界線があることで、相手が自立しやすくなるだけでなく、自分も無理なく支えることができます。
自分を大切にし、他者の問題から距離を置く
イネイブラーにならないためには、自分自身を大切にすることが必要です。
自分の生活や感情を優先する意識を持ちましょう。
他者の問題に過剰に巻きこまれないように意識することが大切です。
心理的な距離を保つことで、相手との健全な関係を築き、自分も無理なく支援できるようになります。
専門家のサポートを受ける
イネイブラーとして、共依存関係になってしまい悩んでいる場合は、専門家やカウンセラーに相談しましょう。
自治体の相談窓口や、法務省の人権相談といったものもあります。
近くに専門のクリニックがなかったり、通院する時間がない場合は、自宅で相談ができるオンラインのサービスもあります。
ココナラ では、さまざまなカウンセラーが登録されており、スマホで気軽に相談することができます。
たとえば「依存症の悩み専門」や「モラハラの悩み専門」など、ひとつの問題に特化したカウンセラーの方もいらっしゃるので、自分に合ったカウンセラーを見つけることができます。
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第三者との対話を通じて、自分の行動パターンの根本的な原因をさぐり、健全な人間関係を築くための方法を見つけることができるでしょう。
良かれと思って行動する前に考えよう!
相手の問題は、相手が解決するもの
この記事では、「良かれと思って」行動する心理から始まる、イネイブラーの特徴と、そこから抜け出すための考え方について解説しました。
あなたは、イネイブラーの特徴に当てはまるものはありましたか?
私は、生きづらさに悩み、心理学を学んだことによって、自分がイネイブラーになっていることに気がつきました。
私は、人に優しくすることはいいことだと思っていました。
しかし、それは行き過ぎると、相手のためにはならないということに、気がついていなかったのです。
けっして、イネイブラーでいることがダメだということではありません。
良かれと思って人のために行動しているけど、同時に、自分が苦しくなったりしていませんか?
良かれと思って人のために行動することで、それが自分を苦しめているのであれば、その現状は改善すべきだと思います。
相手を支援する際には、自己犠牲や過度な援助をやめましょう。
相手の問題は、相手が解決するものです。
相手が自身の力で問題に対処することを見守ることが大切です。
こちらの記事↓では、いつも他人に振り回されてしまう人の特徴と対処法について詳しく解説しております!
良かれと思って行動する人の特徴と対策 まとめ
イネイブラーとしての行動を見直すことは、自分と相手にとってプラスの効果をもたらし、長期的な信頼関係を築くための大切な一歩です。
自己認識を深め、境界線を設定し、相手が成長する機会をあたえることによって、イネイブラーではなく「健全なサポーター」としての関わり方ができるようになるでしょう。
当サイトでは、他人を支配する人の対処法などを紹介しております。
人間関係を築くうえでの参考にしていただけたら幸いです。
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